木耐協/日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 電話での耐震診断申込は0120-224-293


第7回 屋根についての5つの疑問(2/2)


疑問3「軽い屋根のほうが地震に強い?」

 板の上に2個の段ボールの空き箱をタテに置き、それぞれの上に重い箱と軽い箱を乗せます。そして板を水平方向に揺らしたとき、どちらが安定しているでしょうか。
 上から重りを乗せたほうが安定しそうにも思えますが、実際にはこちらのほうが倒れやすいのです。これは全体の重心位置が高くなるため、振り子の振幅(W)が大きくなるからです。同様に同じ構造の家なら、確実に重い屋根のほうが横揺れには弱くなるとされています。耐震診断のとき、屋根が重いか軽いかを判定基準に入れてあるのはこのためです。
 ただし屋根は台風や突風にも耐えることが要求されるため、風の強い地方では今でも本瓦葺きが多く用いられていますし、わざわざ屋根に石などを押さえに乗せている地方もあるほどですから、一概に屋根は軽い方がいいとは言い切れません。重要なことは、屋根の重さと家の頑丈さが釣り合っているかということです。

疑問4「雨漏りしてないのに点検が必要?」

 粘土を焼成した日本瓦は腐蝕しないため、衝撃などで破損しない限り寿命は半永久的です。しかし屋根は瓦だけで構成されているわけではなく、木材や金属が色々な形で使用されています。これらは当然劣化・腐蝕するため、瓦が腐らなくても、屋根は確実に経年劣化していきます。
 特に最近増えている軽量屋根は、樹脂などの有機材を防水のために用いたりするため、10年ほど経過すると急速に劣化すると言われています。
 また屋根はきわめて過酷な自然条件にさらされているため、たとえば台風で飛ばされてきた木の枝などがぶつかれば破損することもありますし、ズレが生じて雨水が浸入することもあります。いずれにしても永久不変の屋根というものはないため、定期的に専門家による点検を行うようにするのがよいでしょう。専門家によれば、新築家屋でも5年に一度は屋根点検をするように勧めているとのことで、台風や大地震の後でも確認しておくといいそうです。
 寿命が長いとされる日本瓦の屋根でも、長い年月のうちには瓦のズレや浮き上がり、破損などが起きますし、コロニアルなどスレート系では色あせやひび割れに注意する必要があります。また金属屋根では錆びが浮いてきたらそろそろ葺き替えを考える必要があります。いずれにせよこうした異常が発見されたら、即座に補修しておくべきです。
 雨漏りなどの問題が発生してからでは、補修工事が大がかりになり、費用もかさんでしまいます。早め、早めの点検と手入れが、屋根を長持ちさせる秘訣です。

疑問5「点検修理はどこに頼めばいい?」

 国民生活センターなどに寄せられる苦情や相談で、屋根工事に関するものが相変わらず多いようです。そしてこういった問題の大半は、訪問販売など飛び込み営業を行っている業者によるものです。屋根の無料点検、不要になったTVアンテナの撤去、雨樋の点検など訪問販売業者のアプローチ技術はますます巧妙化しているため、注意が必要です。
 屋根に関しては、器用な人でも日曜大工で補修するというわけにはいかないので、基本的には専門家に依頼することになります。10年に1回あるかないかという仕事ですから、出入りの屋根業者などはほとんどの家が持っていないでしょう。訪問販売業者はそこに付け込むのですが、悪質な業者の被害を防ぐ方法もあります。
 一番良いのは、かかりつけのリフォーム業者を作っておくことです。屋根の専門業者である必要はありません。リフォーム業者は大工だけでなく屋根、外壁、水道回りや電気工事、造園業者に至るまで、あらゆる業種の人たちと提携しているのが普通ですから、リフォーム会社に依頼すればたいていのことは対応できます。
 また出入りの業者であれば家の状況を概ね把握しているため、今どんな補修をしておけばいいかもわかっており、必要以上に過大な工事を押しつけられる危険性も少ないでしょう。
 もし親しい業者がいない場合には、行政に問い合わせたり社会的に信頼されている業者団体に紹介してもらうという方法もあります。

もし「ヘンだな」と思ったときは…

 屋根に限ったことではありませんが、補修工事のあとで法外な代金を請求されたといった話は相変わらず多いようです。そうした場合、業者と直接掛け合っていたのではまず消費者に勝ち目はありません。
 そこで、まずおすすめしたいのが国民生活センターの利用です。もともと消費者の保護を目的として国が設立した機関ですので、悪質業者の被害相談をはじめ、場合によっては救済措置も講じてくれます。消費生活相談の窓口は電話03-3446-0999で、受付時間は平日の午前10時から午後4時となっています。
 また全国の都道府県、市町村に513か所の消費生活センターがあり、同様の相談に応じてもらえます。詳しくは市区町村の窓口にお問い合わせください。


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