【配信日2026年2月3日】
本日は、昨日開催された日本建築防災協会主催の「2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法」改訂講習会について、改訂版の速報をお届けします。
【速報】2025年改訂版 耐震診断法 〜 主な変更点と実務への影響 〜
※ 改訂の基本的な考え方
- 「2012年版」は引き続き有効(国土交通省大臣認定)
- 「2025年版」は2012年版の考え方を踏襲しつつ、近年の知見を反映
- 建築基準法との整合性をより重視した整理
※ 現地調査について
- 調査の基本的な方法は変わらないが、階高や有開口壁の調査項目が追加
※ 診断ソフトについて
- 2025年版に対応した耐震診断ソフトがないと診断・補強設計は困難
- 従来以上にソフトウェア前提の運用に
- そのため、当面の実務は2012年版での診断・補強が継続される見込み
※ 2025年改訂版の主な変更点
- 建築基準法寄りの整理(精緻化)
診断法全体が建築基準法の考え方に沿って再整理されました。評価の根拠が明確になり、診断結果の説明性が向上しています。
- 準耐力壁(有開口壁)の評価方法が拡充
面材の強さや開口部の長さに応じた評価が可能となり、より実態に即した判断ができるようになりました。
- 診断テキストの充実
・調査時に確認された筋交い・ラスシートの事例などを追加
・能登半島地震の被害状況を反映
・FAQに掲載されていた有効開口の考え方をテキストに正式掲載
→ 実務を意識した内容が強化されています
※ 診断手法の変更
プログラム利用が前提に
- 柱頭・柱脚接合部の低減係数について、新たに式による算出方法を導入
- 従来の表による係数算出は残るものの、式による計算を推奨
精密診断法が推奨となるケース
- 省エネ改修や太陽光発電を載せる場合等
- 短辺が6m未満の住宅
- → 精密診断での必要耐力の算定が推奨されます
※ 廃止・変更された事項
【廃止】
- 四分割法 → 偏心率法に一本化
- 短辺の計上割増係数 ※ただし短辺6m未満の住宅は精密診断が必要
【変更・追加】
- 上部構造評点1.0超の表現(旧:「一応倒壊しない」 → 新:「倒壊する可能性が低い」)
- 「非常に悪い地盤」の割増係数を1.5倍に統一
- 階高2.8m超の場合、必要耐力に割増
- 接合部「Ⅱ+」を新設(引き抜き力7.5kN以上)
- 枠組壁工法に用いる面材等の耐力は建築基準法に準拠
※ 補強方法の注意点
「面材の上下が開口している補強方法は、柱の座屈やほぞのせん断が生じる可能性があるため、採用には十分な注意が必要です。」と講習中に強調されていました。
※ 耐震事業への影響と今後の見通し
2025年版に対応した耐震診断ソフトがまだリリースされていない状況のため、当面は現在の「2012年版」での診断・補強が継続されます。
令和8年度の自治体補助金については個別の確認が必要ですが、診断ソフトの整備や事業者側の理解促進にも時間を要することから、一定の移行期間が設けられると考えられます。
木耐協では、今回公開された2025年版について理解を深め、2012年版との違いや実務への影響について、引き続き情報発信を進めてまいります。
住宅金融支援機構様からのご案内 「住宅ローン説明動画」のご紹介
住宅金融支援機構様より、営業現場で活用できる「住宅ローン説明動画」が新たに公開されました。
※ 動画の特長
本動画は、住宅ローンに関する基本的な内容を、営業担当者に代わって分かりやすく伝えることを目的としています。
お客様に動画をご視聴いただくことで、住宅ローンの基礎理解を効率的に進めることができ、商談時間の短縮や説明の標準化にもつながります。住宅・不動産関係事業者の営業現場での活用を想定した実践的な内容です。
※ 公開動画(全2本)
【住宅ローン説明動画1】
必見!後悔しない住宅ローン選びのポイントを徹底解説(約10分)
【住宅ローン説明動画2】
今こそ、フラット35!選ばれる理由やメリットを徹底解説(約8分)
木耐協からのセミナー・研修会案内
■ 現地調査実践研修会
開催日:3月5日(木)/4月16日(木)/5月14日(木)