能登半島地震被災現場より(1)

 

 現地の被災状況や現地での活動状況を、事務局員が撮影した写真とともにお伝えします。
(全ての写真はクリックで拡大します)

       

(3月29日午後、穴水町にて)




(3月29日午後、穴水町にて)

 下屋部分が破壊されてしまった家屋です。同じ建物を2つの方向から撮影しています。
 破壊された箇所をよく見てみると、基礎部分は母屋とつながっているものの、土台・梁が母屋とつながっておらず、施工不良の建物であることがわかります。(左側写真の破壊箇所を見ると、土台が母屋部分と完全に分離されています)

 また、左の写真は同じ建物を遠くから写したものです。遠くからの写真だと、下屋部分と母屋とが完全に分かれてしまっていることがよくわかります。



       

(3月29日午後、輪島市門前町にて)


 輪島市門前町でも、下屋部分の倒壊被害が目立ちました。左の写真は手前側の下屋部分の柱が座屈してしまい、垂れ壁が柱に乗ってしまっています。右側の写真は穴水町の事例同様、下屋部分が母屋から分かれてしまっています。
 木耐協で行っている一般診断法でも、下屋部分の補強は非常に効率が悪く、効果的な耐震補強を行う必要を感じました。





(3月29日午後、穴水町にて)

 地震によって被災した家屋の壁面がはがれた、壁内部の写真です。横に渡してある木材が腐ってしまい、耐力壁としての役目をもはや果たさなくなってしまっています。
 木材が腐朽してしまう原因としては、漏水や蟻害といったものが代表的です。水回りはもちろん、その他のところでも湿気は木にとって大敵ですので、定期的な建物のメンテナンスが重要となります。



       

(3月29日午後、輪島市門前町にて)


 この2枚は、地震力の強さと、それに対抗する筋交いの強さを端的に示している写真です。
 同じ建物の写真ですが、左の写真の下部中央(2本の筋交いの柱脚が集まっているところ)にあるコンクリートに亀裂が入っているのがおわかりいただけますでしょうか。地震力によって筋交いが圧縮し、柱脚部分に大きな力が掛かったために、このような状態となっています。
 また右側の写真は、柱脚部分を別の角度から写したものです。柱脚部分のコンクリートが破損しており、地震の際の大きな力に筋交いが耐えたことを示しています。



       

(3月29日午後、輪島市門前町にて)


 左の「危険」という張り紙は、被災した建物に対して応急危険度判定士が2次災害を防止する為に張った紙です。危険度判定は「危険(赤色)」「要注意(黄色)」「調査済(緑色)」の3段階で表され、「危険」あるいは「要注意」と判定された場合は原則として建物の使用ができません。
 右の写真は罹災証明を受けるための「調査済証」と呼ばれるもので、家屋の損害を算出し、被災者が各種支援を受ける際に必要な調査を行ったことを示しています。
 現地では「被災した建物は今後使用することができるのか調査してほしい」というニーズが多く、建築の専門家が多く必要とされています。



       

(3月29日午後、輪島市門前町にて)




(3月29日午後、輪島市門前町にて)

 木耐協技術顧問の安斎正弘先生が、3月29日の午後4時頃からTBSテレビ「報道特集」の取材を受けました。当日の取材の模様は4月1日の「報道特集」にて約10分間取り上げられました。
 被災した建物を背景として、安斎先生が「なぜ建物が倒壊してしまったのか」「どのように地震力がかかり、家はそれをどのように支えるのか」などについて詳しく説明を行っています。
 左の写真は、実際に建物の中に入って解説を行っているようすです。筋交いが建物を支えるためにいかに重要かを説明しています。