地震や風水害と違い、火災は人為的な原因が引き起こす「人災」だ
2004年6月2日、消防法の一部を改正する法律が公布されて、一般の戸建て住宅にも火災警報器の設置が義務づけられることになりました。新築住宅では公布された日から、既存住宅では政令の定める基準に従い、市町村が条例で定める時期までに設置する必要があります。平成19年版の消防白書によれば、17年および18年の全国火災発生件数は一時期に比べて減少したもののいずれも5万件を超えており、年間2000名以上の命が奪われています。今回の消防法改正はこのような事態を重く見たためだが、まずそれよりも先に「燃えにくい家」にしておくことが最善の火災予防対策ではないでしょうか。
多くの火災は「うっかりミス」から起きる
消防白書によれば、平成18年の住宅火災発生原因の上位を占めているのは以下の通りです。
1.放火及び放火の疑い 21.2%
2.コンロ 11.2%
3.タバコ 9.6%
4.焚き火 4.9%
5.ストーブ 3.6%
6.火遊び 3.4%
この傾向は最近数年間ほとんど変わっていません。
一番多い放火及び放火の疑いはひとまず別にして、その他の原因を見ていけば、そのいずれもが「ちょっとした油断」や「不注意」から起きるものばかりです。
こうしたうっかりミスさえなくせば火災発生の大部分は防げるはずですが、実際にはこれが難しい。「人間とは過ちを犯すもの」だからです。
最大原因の放火を予防するには
悪意をもって他人の家に放火する異常性癖者や、愉快犯の類を根絶することはほとんど不可能です。また最近は、個人的なウサばらしやムシャクシャ解消のために火を放つなどというケースも散見されます。
そこでまず第一に考えるべきことは、「放火されやすい条件」を家の周囲から排除することです。消防庁では、(1)家の周囲を明るくして物陰をなくす、(2)家の周りに燃えやすいものを置かない、(3)物置や車庫には鍵をかける、(4)道路に面した門は閉める、などを呼びかけています。
第二には、外壁や腰板の部分を不燃性の素材に変えてしまうのも防火には効果があります。
住宅用火災警報器にもいろいろあるが
今回の消防法改正は、出火に気づくのが遅れて焼死するといった事故を防ぐことを主な目的としています。つまり火災を予防するというより、万一火事になってもいちはやく警報音で異常発生を知らせ、人命が失われるような最悪の事態だけは防ごうというものです。
法改正を見込んでメーカー各社から発売されている住宅用火災警報器は数多いです、大別すれば煙感知式と熱感知式に分けられます。またそれぞれに乾電池で作動するものと、家庭用電源に接続するタイプがあります。値段は1個4000円〜7000円のものが多いようです。
なお煙感知式というのは、センサーが一定量以上の煙を感知したときに作動する方式で、熱感知式は天井部分などの温度が数十度以上になったとき作動するものです。
また電源は、乾電池使用のタイプでも約1年間(アルカリ乾電池なら2年間)は交換の必要がありません。このタイプは任意の場所に設置できるという簡便さがありますが、家庭用電源に接続するタイプでは配線工事が必要になるため、その費用を別途負担する必要があります。