リフォームの成功、不成功は業者選びにかかっている
どこを、どのようにリフォームしたいかという構想が固まったら、次はどこに工事を依頼するかですが、これが一番の問題です。テレビや新聞で質が悪いリフォーム業者の話題が盛んに取り上げられているので、リフォーム業者に対して警戒感を持たれる方も多いと思います。
悪質な業者による被害を防ぐためにも、業者選びはくれぐれも慎重に行いたいものです。リフォームが成功するか失敗するかは、業者選びでほぼ決まってしまうからです。
安心できる業者探しの決め手は「近くて経験豊富、適正料金」
かかりつけの大工さんやリフォーム業者がいる場合はさほど悩む必要はありませんが、一般の家庭では必要な時に水道業、電気屋、左官屋などといった専門業者を探すのが普通だと思います。
リフォーム工事についても同様かと思いますが、業者探しの前に心得ておいていただきたいことがあります。
(1)なるべく近い業者を探す
自宅から近い業者であれば、事業所を気軽に訪ねることができますし、緊急のときにも短時間で駆けつけてくれるなどのメリットもあります。また同じ地域で事業を行っている業者は、食い逃げのような無責任工事をする恐れも少なくなります。
(2)施工実績が多い業者を探す
また工事実績が多い業者は、それだけ多くの客から信頼されているという証明ですし、考えているリフォームと同じような施工例を見学させてもらうことができるかも知れません。施工例が見学できるということは、施主と業者の信頼関係が確立されているわけで、いい工事をしてお客さんの満足を得ていると判断していいと思います。
(3)低価格が売り物の業者を避ける
格安の工事料金をうたう業者が信用できないのは、いうまでもないでしょう。安いことにはそれなりの理由があるはずで、「安かろう悪かろう」では元も子もありません。
被害を防ぐ業者選び 7つのポイント
1.依頼者の希望をしっかり聞いてくれるか
見積もり交渉の前に、依頼者が何を望んでいるかをしっかり聞こうとする姿勢があるかどうかが、最初の判断基準です。「こちらはプロなのだから全部任せておきなさい」といった態度を取る業者は、すぐにお引取り願うべきです。
そういう業者は、自分が売りつけたいものが最初からあって、どうしても話をそちらに持っていこうとします。事前の話し合いでも記録をきちんと取り、お互いに確認しながら交渉をすすめる業者であれば信頼できる確率は高いでしょう。
2.現地調査をしっかり行っているか
リフォームする前に、その家がどういう状態にあるかを綿密に調査しておくことはきわめて重要です。例えばお風呂の改装だけを希望しているケースでも、水回り全体の基礎や土台が傷んでいるかも知れませんし、緊急を要する補強や補修が必要な箇所があるかも知れません。そうした全体的な状況を把握した上で、改装のプランを提案するのが良い業者といえます。
3.打ち合せの記録が書面で残してあるか
住宅リフォームの現場では「言った、言わない」「話が違う」といった水かけ論が起こりがちです。こうした問題を未然に防ぐには、打ち合わせのたびに2枚複写の記録を作成しておくといいでしょう。それぞれ1枚づつ保管しておけば、この種の問題の大半は防げるはずです。
良心的な業者は、記録のための専用用紙を用意しています。
4.改善提案書、工事計画書は適正か
2とも関連しますが、しっかりした調査分析ができていなければ、適正な改善計画など立案できるはずがありません。たとえ依頼者の希望に沿わない場合でも、その改善がなぜ必要かを説明できるくらいでないと、良心的な業者とはいえません。
5.見積書は1週間以内に提出されたか
よほどの事情がないかぎり、調査報告書や改善提案書、工事見積書などは1週間以内で届くはずです。半月以上もかかるようであれば、その業者には工事を受注したいという熱意と業務遂行能力に問題がありそうです。
仮に時間がかかるとしても、いい業者であれば事前に何日か必要期間を見てほしいという説明があるはずです。期日にルーズな業者は、仕事にもルーズだと考えられます。
6.見積書に工事明細が記入してあるか
いい加減な見積りの一例として「一式200万円でできます。え、予算超過? だったら150万円でやってあげましょう」などというものがあります。
そもそも大工工事一式○○円、土工事一式○○円、壁補修一式○○円などという見積書をもらっても、どの範囲をどの程度に仕上げてくれるかの見当もつきません。作業の箇所、作業方法、使用材料の品質と量などは最低限明記されていなければなりません。
7.支払条件や、付帯工事、追加工事が明確に説明されたか
リフォーム時の問題で、一番多いのがやはり金銭に関することです。最初に約束した金額より多く請求されたというようなケースが多いのですが、これは必ずしも業者が悪いとはいえない場合もあります。工事の途中で色々と注文を付け、建具の位置やデザインを変更したり壁紙を貼り替えたりした結果、追加工事や仕様変更に伴って経費が加算されてしまう例は少なくありません。
しかしこうした問題は、契約の不備と言うこともできます。素人の場合、念入りに打ち合わせをしておいてもその段階で出来上がりをイメージすることが難しいため、ある程度作業が進んだ段階で「考えていたのと少し違う」ということになりがちです。
従ってこのような経費加算は十分に起こりうることと予測し、追加工事や仕様変更には費用が発生することを事前に説明しておく必要があります。そのためにも、工事明細書で作業の内容と範囲、仕様材料などが厳密に特定されている必要があります。
こんな業者には気を付けよう
1.突然訪問してきて、「床下や屋根を無料で診断します」と言う
無料診断がすべて問題なのではなく、これをアプローチの手段とする業者が多く、その中に質の悪い業者がいることが問題なのです。正式に申し込んだものでない限り、断固として断るべきです。
2.しつこく勧誘し、断っても帰らない
こうした強引な勧誘は契約後でも不当契約として無効にできます。消費生活センターに相談するなどといえば、引き下がるはずです。
3.屋根や外壁が危険な状態だからと、その場で契約させようとする
詳細な打ち合わせもせずに契約を急ぐのは、相手を騙そうとする業者によく見られる手口です。口約束が多く、後で問題が発生しやすいため注意が必要です。
4.「近所で工事をしたついでだから」と、格安料金で工事を勧める
実際に工事を行っていないことも多いですし、もし現場があれば施主から話を聞いてみるのもいい方法です。
5.きちんとした見積書を出さない
6.リフォームの内容や工事期間についての説明があいまい
これらの項目は、その業者が良心的な仕事をしているかどうかを見極める重要なポイントです。こうした基本的な点が不確かな業者は避けたほうがいいでしょう。
7.会社の名称や所在地がハッキリせず、訪問されることを避ける
業者の事業所を訪ねてみるのは、意外に効果があります。それを嫌がるようなら、信頼しにくい業者ということになります。
料金の安さに惑わされるな
以上にあげた7項目をしっかりクリアーしている業者では、見積金額が少し高めになるかも知れません。しかしくれぐれも注意しておきたいのは、「格安料金」に飛びついてはいけないということです。住まいは少なくとも数千万円の価値がある財産なのですから、それを維持管理し、機能を高めようとする場合には、いい加減な業者などに任せるべきではありません。
身体と同様に、家にもいい医者が必要であり、そのためには応分の費用は見こんでおくべきでしょう。