知ってるようで意外に知らないのが屋根。あなたの家の屋根は大丈夫ですか?
原始的な竪穴式住居の時代から、家にとって屋根は重要な役割を果たしてきました。私たちの暮らしは、文字通り屋根に守られて成り立っているといってもいいでしょう。しかしその大切な屋根について、私たちは意外に知らないのではないでしょうか。無関心とはいわないまでも、自分の家の屋根がどのような作りになっていて、どんな材料が使われ、今どういう状況になっているか、などを正確に把握している人はあまり多くないでしょう。知識の乏しさに付け込む悪質な業者が多い現在、屋根についてもう少し詳しく知っておきましょう。
疑問1「いい屋根ってどんな屋根?」
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屋根に求められる機能
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| 防水性 |
雨露を完全に防ぐ |
| 断熱性 |
寒さ暑さを遮る |
| 遮音性 |
雨音などを遮る |
| 防火性 |
火の粉など火気を防ぐ |
| 耐久性 |
長期間劣化しない |
| 対候性 |
気候の変化に耐える |
| 耐震性 |
地震の揺れに耐える |
| 耐力性 |
外力で簡単に壊れない |
| 耐風性 |
台風など強い風に耐える |
| 美観性 |
見た目がよい |
いうまでもなく屋根は、普段の生活の中で目に付きにくい位置にあります。よほど特殊な状況でなければ、家の屋根全体を見下ろすことはできません。また自分の家の大屋根に上ってみたことがある人も、さほど多くないのではないでしょうか。
このため屋根のことをあまり考えないということも無理はないのですが、散歩の途中などで立派な屋根構えのお屋敷などを見かけると、つい立ち止まって見上げたりもします。このように屋根はその家の格式やステータスの象徴でもあります。
一般的に屋根に求められる機能は右の表にまとめたように色々ありますが、基本的には雨露をしのぎ、風を防ぎ、日射を遮り、外部の騒音を防ぐといった役割を果たしているわけで、これらの条件を兼ね備えた屋根がいい屋根といえるでしょう。
また普段良く見かける一般住宅の屋根には、下のイラストに示したような形式のものが多くあります。これらは家の構造や地形によって決められるのが普通ですから、必ずしもお金をかけた複雑な形の屋根がいいとは限りません。屋根の機能から考えると、見た目はあまり関係がないようです。
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疑問2「屋根に使われる材料は?」
古い神社や農家などに萱(かや)や麦わら、スギやヒノキの樹皮、材木を薄く剥いだ柿(こけら)などを用いた屋根が現存していますが、これらは伝統文化財ともいえるものです。今の時代で実用的な屋根材といえば各種の瓦、スレート、金属板などでしょう。
もともと瓦とは粘土を焼成して作られた屋根材ですが、天然石材を薄板にしたスレートや、石綿などを用いた人造スレート、さらにセメントで作ったスレート状の屋根材などを総称してスレート瓦と言ったりもするため、現在瓦屋根といわれている屋根にはさまざまなものがあります。
かつての日本家屋では、瓦の下に粘土を塗り込む葺き方が多く存在しました。この屋根は高温多湿の気候風土から生まれたもので、耐久性をはじめ多くの優れた特性を持っているのですが、何しろ重いから家の構造自体が頑丈でなければならず、施工の手間がかかるうえに費用もかさみます。このため現在では桟に引っ掛ける桟瓦と呼ばれる形式のものがほとんどです。
また建築様式の変化から瓦よりも軽い屋根材が好まれる傾向があり、スレート系のコロニアルと呼ばれる屋根などは、新築物件の7割に使われているそうです。同様に金属系の屋根も軽量屋根として増えてきていますが、いずれにしても薄いから断熱性や防音性に問題があり、別途にこれらの対策を講じる必要があります。
スレート系・金属系ともに日本瓦に比べると寿命は短く、10年以上経過すると急速に劣化が進むといわれているため、適切な保守点検が必要とされています。