ちゃんと料理ができるのでしょうか?
いま各社が売り出しているIHヒーターは、3.0が標準仕様になっていますが、これで1リットルのお湯を沸かすと、約2分で沸騰します。都市ガスのコンロの場合は3分40秒から4分近くかかるため、火力もさることながら立ち上がりの早さも大きな特徴です。これは炎で鍋底から加熱していくガスの場合、空気中に逃げる熱のほうが多くて熱効率が約40%しかないのに比べ、鍋そのものが発熱体となるIHヒーターでは熱効率が約90%と高いからです。つまり熱エネルギーの無駄が非常に少ないのです。
また火力の調節も10段階から12段階の切り替えが可能なので、強火の炒め物から弱火の煮込み料理まで、目的に応じてきめ細かに対応できます。
ただしその発熱原理から、IHヒーターでは鉄製で底が平らな鍋を使用しないと、パワーが十分に発揮されません。底が丸い中華鍋や、アルミ、銅など非鉄金属製の鍋は使えないのです。そうした不便さを補うため、たとえば3口式のクッキングヒーターでは2口をIHヒーターとし、ヒーターじたいが発熱するラジェンドヒーターを1口設けるのが一般的です。これなら従来の電熱器と同じですから、鍋の材質を選びません。アルミでも銅でも、場合によっては土鍋でも使えるというわけです。

アルミや銅の鍋でも使える機能が付けられている
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電気は高くつくといわれるけど
熱源に使用するとき、電気は高くつくというのが最近までの常識でしたが、どうやらこれは誤りのようです。先の例と同様に1リットルのお湯を沸かす場合の費用を比較してみると、IHヒーターでは2.3円の電気料金で済みますが、ガスコンロを使用すると3.8円の費用がかかります。ガスの場合はムダになる熱エネルギーが多いからです。
安全性、機能性は抜群なのだが
新しいタイプの器具だけに、IHクッキングヒーターの安全性はかなり高いです。湯沸しが終われば自動的にスイッチが切れる機能もありますし、天ぷら油の過熱を予防することもできます。子どもの手が触れても危険がないチャイルドロックの機能も、ほとんどの機種で標準仕様になっています。
さらに上面(トッププレート)が滑らかな平面なので、多少汚れてもサッとふき取るだけでいいから手入れも簡単ですし、使用していないときは作業台がわりにもなります。
すべていいことづくめのようなIHクッキングヒーターであるが、最大の問題は器具のお値段かも知れません。各社が主力製品としている3口タイプ(グリルつき)を例にとると、おおむね本体価格だけで25万円から30万円というところです。
これに設置のための室内配線工事代金などが加算されるのですが、この金額を高いと思うか、家や家族の安全には代えられないと思うかは、判断が分かれるところかと思います。しかしいったん台所から出火したり、大火傷を負ったりしたら、その被害はこの程度ではすまないでしょう。
これからキッチンの改装を、と考えている家では、クッキングヒーターの採用も検討課題の一つに加えてみてはいかがでしょうか。