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第3回 後付け床暖房を利用してみませんか(2)

主流は電気式と温水式だが

 床暖房には大別すると電熱式と、ガスや灯油を用いた温水式とがあります。夜間電力を利用した蓄熱式などもありますが、いずれの方式にしても、床面から室内を暖めるという原理は同じですから、暖房機能には大差がないといっていいでしょう。
 まず電熱式は、簡単にいえば床板の下に電熱ヒーターを設置する方法です。比較的に取り付け工事も簡単にできますし、スイッチ一つで操作できるため、こまめに切り替えたり、温度設定もしやすい利便性があります。
 これに対して温水式は床板の下に温水が循環するパイプを設置する必要があり、外部にガスや灯油を用いて一定温度のお湯を作り、これを循環させるためのユニットが必要になります。したがってシステムがやや複雑になり、工事費用も少し割高になってしまいます。いったん水を温める方式ですから、立ち上がりのタイムラグや設定変更についてやや制限があるのはやむを得ません。
 一般には、電気式は設置費用が割安だがランニングコストが割高になり、反対に温水式は設置は割高、あとの維持管理は安上がりだといわれています。
 ちなみにメーカー各社のカタログを比較検討してみると、電気式の場合は8畳間に後付け設置した場合、15万円未満でも可能なタイプがあります。しかし温水式となると、同じく8畳間で30万円から40万円程度を見込んでおく必要があるようです。詳細は各社のホームページ・カタログ等でご検討ください。

電気式と温水式の比較
 
電気式
温水式
設置費用
安い
高い
燃費
高い
安い
温度調節
簡単
調節しにくい
維持管理
ほとんど補修不要
定期的な保守が必要
利用環境
限られた一室の暖房。
住宅時間が短い場合など。
家全体の暖房。
長時間の使用が多い場合など。

目的に応じて選ぶのが賢明

 ランニングコストの違いは、電気料金にくらべてガスや灯油の値段が安いためその差が出てくるというのですが、管理コストを考えるときには、メンテナンス費用も考慮しておく必要があります。
 電気式の場合、機構そのものが単純なので20年から30年はほとんどメンテナンスフリーであります。しかし温水式の場合は温水循環パイプやポンプ、加熱機器などの点検補修が10年に1回くらいは必要だといいます。したがって、20年とか30年という長い期間で考えたときには、費用的には大差がないということになりそうです。
 むしろ床暖房を利用する目的に応じて、電気式にするか温水式にするかを選ぶべきでしょう。
 電気式はリビングや台所など特定の1室を暖めたい場合や、留守がちで家にいる時間が短い場合に適しています。これに対して温水式は、家全体を暖めたいとき、または長時間連続して使用する場合に適しています。


上手に床暖房を利用するには…

 床暖房は間接的暖房方式ですから、ごく限られた部分だけを集中的に暖めるには適しません。居間や寝室を全体的に暖めるのが目的ですから、たとえば部屋の中央や台所の足元部分に1畳ぶんだけ設置するなどの方法は意味がありません。部屋の床面全体に設置して、はじめて機能を発揮できるシステムなのです。
 また既存住宅に後付で設置する場合、壁や天井の断熱性や気密性も重要な条件になります。これは床暖房に限ったことではありませんが、断熱性や気密性が劣った部屋では熱効率が悪くなってしまいます。せっかく床暖房を入れるのであれば、壁や天井、窓部分などにも少し手を加えておきたいものです。


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