12月3日(月)に大阪のグランキューブにて耐震普及グループ(※)主催 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合協力により「大きく変わった! 耐震事業を取巻く最新事情がわかる研修会」を開催いたしました。本研修会には72社94名の方が出席され、会場は満席となり耐震事業に対する関心度の高さが伺えました。研修内容が今後の事業に関わる内容という事もあり、参加された方の大半は、会社の代表者が出席されていました。
平成19年3月25日に発生した石川県能登半島地震や7月16日に発生した新潟県中越沖地震の影響を受け、既存住宅の耐震化が必要とされています。
しかし現状は、きちんと耐震診断、耐震補強が行える事業者は限られており、また事業者が耐震に関する知識や技術を得られる講習会などの機会が非常に少ないという状態です。
そうした状況に対して、木耐協で行っている耐震診断や補強に関する研修内容を広く一般の建築事業者に解説し参考にしてもらうために、各耐震部材メーカーが協力して普及グループをつくり、今回の研修会が大阪で始めて実現しました。
第1部では木耐協技術顧問の安斎正弘氏より、「N値計算完全マスター、効率よく評点を1.0以上にする方法」と題して、国土交通省監修「木造住宅の耐震診断と補強方法」に基づき、耐震診断・補強設計の考え方についての講義を行いました。
基本的な考え方の講義に加え、接合部検討の際に使用するN値計算方法について詳細な解説を行って頂きました。参加された皆様は、真剣な眼差しで資料を読み込み、配られたテキストやノートに書き込みされていました。
第2部では木耐協顧問の中澤守正氏より、「耐震補強をめぐる助成・減税制度」についての講義を行いました。
国土交通省では平成17年を「耐震改修促進元年」と位置づけ、平成27年までの10年間で耐震化率90%を達成する為の施策を講じています。特に平成18年から始まった「耐震改修促進税制」は、耐震改修を行った家屋に対して、所得税・固定資産税の減税が受けられる画期的な制度の説明を行いました。また、大阪府や兵庫県など地方自治体による耐震診断・補強工事に対する助成制度の整備状況を併せてご説明し、これらの制度を有効に活用するためには、制度の詳細について把握することが不可欠であることをお伝えしました。講義の中では、リフォームを取り扱う事業者が活動するエリアで実施されている助成・減税制度について、診断・工事の際に、事業者として制度の説明を行う義務があるので、当たり前に知っておく必要があることをご説明しました。
第3部では木耐協の技術担当者である阿部誠一級建築士より、「現地調査から補強設計までの実際」についての講義を行いました。木耐協組合員が実施している業務内容を基に、現地調査、耐震診断、補強設計の進め方について解説しました。
第4部では木耐協の西生建事務局長より、「住宅耐震化への具体策」について講義を行いました。
今後の住宅業界では新築棟数の減少傾向が顕著に現れており、中古住宅の流通の広がりとともに建築・建設事業者が担う役割はますます重要になります。住宅の耐震化は、地震対策だけではなく、住宅の性能評価に繋がり、住宅の資産価値としても重要な位置づけとされます。
耐震は、住宅を取り扱う事業者が基本として習得すべき技術・知識であり、消費者からの要望に応えるだけの表面的なリフォームではなく、消費者が気づかない住宅性能だからこそ、提案できるようにならないと言われています。
また当日の会場で、耐震普及グループによる耐震部材の展示を行いましました。実務で使用する耐震診断の道具や、補強工事に使用する補強部材などを、ご来場された方に実際に触れて頂きました。今まで新築と同じ工法の構造合板や筋交を使い補強提案されて方は、耐震リフォーム部材の強度と施工性に驚かれていました。最新部材の情報を取得して頂く良い機会になったようです。
今回の研修会にご参加頂いた方皆様に、アンケートのご協力いただきました。「非常に参考になった」「研修があれば是非参加したい」というご意見を多数頂きましたので、今後も耐震普及グループや木耐協では、耐震診断・補強の推進のために、2008年度も同様の研修会を予定しておりますので、日時や内容に関しましてはお気軽にご連絡下さい。
※耐震普及グループ(50音順)
AGCマテックス株式会社(旧社名 旭硝子マテックス)
エイム株式会社
株式会社カネシン
越井木材工業株式会社
スーパーソフトウェア株式会社
三菱商事建材株式会社
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受講中の様子です。配られた資料を念入りに読まれている姿が印象的でした。
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第一部のN値計算の説明に真剣に耳を傾ける参加者。
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