宿泊技術研修会 分科会2【補強設計の部屋】

2007/8/30 木耐協事務局 文責:嶋田

 分科会2【補強設計の部屋】には、各回約25名の組合員が参加し、補強設計の実務面の研修を行いました。

 本研修では、補強設計を行う際に重要となる「柱と土台にかかる引き抜け力」を計算するN値計算法の習得、木耐協で提案している「木耐協合理的設計指針」や減殺設計の説明、筋かいと面材という2つの補強方法の特性の比較、木耐協技術向上委員による補強設計の実務例などといった補強設計における各要素を、(財)日本建築防災協会より発行されている「木造住宅の耐震補強の実務」の内容に即して説明しました。

 N値計算法については、計算方法をひと通り説明し、用意した例題を実際に参加された組合員が計算し、ホワイトボードへ計算式を書いてもらった上で、計算するときのポイントや注意点等を含めた解説を行いました。また、木耐協の組合員専用ホームページで公開しているN値計算シートの使用方法や、自身の際に接合部に加わる力(引き抜け力)の確認方法についても併せて解説しました。

 木耐協合理的設計指針の説明では、上記のN値計算を受けて、家の隅にある柱に取り付く壁ではなく、隅から離れた中間柱に取り付く壁を補強する理由や、下屋が存在する時の補強優先順位として2階の直下の壁を優先する理由をE-ディフェンスの実験映像(実物の家屋躯体による耐震実験)を交えながら説明しました。また減災設計の説明では、1階・2階共に評点を1.0に出来ない場合は、1階部分を優先的に補強することや、家の隅にある柱については最低限のホゾ抜け防止策を行なう必要があること等の説明を行いました。

 また補強する部材としての筋かいと面材の違いについて、実験等を通してそれぞれの特性を説明ました。筋かいは割れと同時に耐力が一気に下がってしまう一方、面材の場合は地震時に力がかかっても面で建物を支えるため、地震時でも容易に耐力が落ちません。このことから面材による補強が筋かいによる補強よりも優れていることを説明しました。

 実例の解説では、木耐協技術向上委員である(株)新夢建築企画一級建築士事務所 角川氏より、実際に補強工事を行った例を基に、補強設計・補強提案の具体例についてのご説明を行っていただきました。その中で、物件の内容に即した補強提案の重要性や、お客様のご希望に応じて複数の補強提案を行うことの必要性を、実務的な面から解説していただきました。

 各回の分科会とも組合員が真剣に取り組んでいる様子が伺え、途中の休憩中や講義終了後に質問をする熱心な組合員もいました。
 今後ともより満足度の高い内容で研修会を行なっていきたいと思います。

 補強設計研修の様子です。実際の設計時に重要となるN値計算については、実際に計算を行うことで理解を深めました。


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