『動的耐震診断』を導入 〜木耐協 地震波を与えて改修効果を検証〜
2003/01/15 日本住宅新聞
 既存木造住宅の耐震補強、耐震改修を推進する工務店等で構成されている日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(略称・木耐協、組合員590社)は9日、東京国際フォーラムで第5回大会を開催した。
 挨拶に立った小野秀男理事長は「21世紀の企業のあり方は技術や経験を磨いて社会に貢献し、その貢献度に応じて企業の存続、繁栄、利益の享受が認められる。そういうものだと思う。我々は真剣に勉強し、専門家として世の中、人のために役立ちたい。それを実行していく」と組合創設5年目の抱負を語った。
 木耐協の大会は全国各地から参加する組合員の研修の場、新規導入事業に関する情報提供の場でもあるが、新規導入事業では「動的耐震診断」の転回が注目された。
 この耐震診断は、木耐協と提携しているビイック鰍ェ調査依頼に応じて実施するが、建物に震度1程度の地震波を与え、その時の建物の揺れのデータをもとに、耐震性を解析するもの。
 そのメリットは、@建物が震度いくつの地震まで安全かがわかるA図面と実際の相違(雑壁がどう影響しているか)がわかるB耐震改修前と後の2回計測を行うことで、耐震改修の効果が具体的かつ明快にわかるC地盤と建物双方の卓越周期(もっとも揺れやすい揺れの周期)を算出するので、地震時に地盤と建物の相性(共振可能性)がわかる。
 調査費(エンドユーザー向け)は20万円。1〜3月は山梨、静岡、愛知で、4〜9月は青森から兵庫まで拡大、10月以降は全国で導入する。
 また、1月からあいおい損保との提携業務を開始する。同損保の契約者約800万人を対象に耐震診断の案内を行い、診断と補強工事を木耐協が実施するというもの。
 この他、工学院大学の宮澤健二教授の講演では、現在の木造耐震診断の改善点を加えた新たな耐震診断方法が(財)日本建築防災協会で開発中であることが注目された。