住宅の耐震化率を高めようと、神戸市は本年度から耐震工事中の住宅を一般公開する「オープンハウス」事業を始める。一般のリフォーム工事とは異なり、完成後は改装や補強のポイントが分かりにくいことから、実際の工事を見学、耐震化の必要性を認識してもらうのが狙い。二〇一五年度までに全市で住宅耐震化率95%を目指す。
阪神・淡路大震災では犠牲者の九割が建物の倒壊などが原因だった。このため、神戸市は二〇〇〇年度から耐震診断制度(〇五年度から無料)を導入。一九八一年五月以前に建てられた「旧耐震基準建築物」を対象に耐震化促進を図っている。
しかし、対象の一戸建て住宅約八万三百戸のうち、診断を受けたのは今年二月末現在、二千五百七十一戸とわずか3%余り。工事に最高百十万円(県分も含む)を助成する市の制度もあるが、利用は百八十戸にとどまっている。
現在、同市の住宅耐震化率は84%。二月末に策定した「耐震改修促進計画」では今後八年間で95%にすることを目標に掲げた。達成には耐震化の重要性や効果に対する市民の理解が欠かせないとして、これらを実感できるオープンハウス事業の導入が決まった。
時期は未定だが、市は九-十月の「すまいの耐震キャンペーン」期間に合わせて実施したい考え。家主の了解を得た上で、「耐震化が必要」と診断された住宅に住む市民を招き、現場で筋交いや柱の補強など工事の模様を見学してもらう。
市耐震化促進室は「住宅の耐震化は命にかかわる問題。自分の目で必要性を確かめ、認識を深めてほしい」と話している。