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(2006年10月17日 asahi.com)
 東京大学地震研究所の古村孝志助教授、斉藤竜彦研究員らの研究チームが、紀伊半島・熊野灘沖を想定震源域とする東南海地震のシミュレーションをし、画像で表現した。津波は約10分後、高さ2メートル超になって伊豆諸島を通過し、約20分後に神奈川県・三浦半島に到達した。31日から名古屋市で始まる日本地震学会で発表する。

 研究チームは海洋研究開発機構のスーパーコンピューター「地球シミュレータ」を使い、地球を覆うプレート(岩板)の境界付近で起きる海溝型の巨大地震で、地面の揺れがどう広がるかを予測するプログラムの開発を進めてきた。

 今回、これを津波に応用した最新式のプログラムを開発し、フィリピン海プレートが日本列島の下に沈み込む南海トラフの地下構造や、海底の堆積物の状態など、震源周辺の詳しいデータを取り込んで計算した。

 その結果、東南海地震では、紀伊半島沖から渥美半島沖にかけて約200キロにわたって海底に凹凸ができ、北西と南東に二つの海水の塊ができた。北西の塊は、5分以内に高さ5メートルを超す津波となって紀伊半島から伊勢湾にかけての沿岸に押し寄せた。一方、南東の塊は10分後に伊豆諸島、20分後に神奈川県・三浦半島、約1時間後に千葉県・銚子に達した。沿岸の細かい地形を入力すれば、津波の最終的な高さもわかるという。

 政府の地震調査研究推進本部によると、東南海地震は、マグニチュード(M)8.1の規模で、今後30年以内の発生確率は60%程度とされる。

 今後、東海地震、南海地震、東南海地震が同時発生した場合の予測もしたいという。