【前回分はこちら:第16回 新診断法の解説(6)】
まず診断しようとする建物が築10年未満かそれ以上かを知った上で、青本34ページの表3.9の使い分けをします。築10年未満の建物なら「バルコニー」と「床のうち廊下」の項目はチェック対象から外してその他の部位を見ることになります。その上で、他の部位に劣化現象が認められた場合には築10年以上の建物と同等の扱いをして、全ての部位をチェックするよう切り替えます。(34ページの1および2)
キーポイント18
最初にその建物に存在する部位を把握し、表の「存在点数」欄に用意されている点数に○を付けます。
(注)「存在する部位の把握」とは築年数にかかわらず、その建物に在る「部位」の確認のことで例えばその建物にはバルコニーや露出した躯体が無いというケースもある訳で、その様な場合はその建物にはもともとそれらの部位が存在していないのですから、「存在点数」には該当しません。このような箇所を除いてチェック対象と
なる部位だけに絞って該当する部位のみの「存在点数」欄の点数に○を付ける訳です。 その上でそれらの(○の付いた)点数を縦に合計して、表最下段の合計欄に合計点を記入しておきます。
キーポイント19
次にチェック対象となる部位の調査を行ない、それらの部位・材料・部材等に劣化が確認されれば、表右端の「劣化点数」欄の該当箇所の点数に○を付けます。 そして上と同様にそれらの点数を縦に合計して、表最下段右端の合計欄に合計点を記入します。
(注)対象部位の「劣化の確認」に当っては、35ページ本文下から4行目に記述されているように、「局所的な(劣化)現象」、「極軽微な(劣化)現象」をもって判断しないよう。と注意されているので、あくまで建物全体としての判断が要求されますのでご注意ください。
キーポイント20
こうして求めた「劣化点数」の合計点と「存在点数」の合計点から、34ページ3により 「1-(劣化点数÷存在点数)」を計算し、同じく4と照合しながら0.7を下限値として「劣化度による低減係数D」の評点として決定します。
勿論存在点数があり認められる劣化点数が無ければこの係数には最高点1.0を与えます。
・「存在点数」、「劣化点数」の各部位には1、2、4 という点数が用意されていますが、この点数の違いはそれぞれ構造躯体に対する影響度合の大きさが反映されているとみなすべきでしょう。
・またこの「劣化度」に関する見方では、特に「点数4」の外壁回りについて精密診断の分野ではもう少し踏み込んだ判断をしているようです。64〜66ページ、72、73ページあたりにその見方・考え方が載っていますので参考にしてください。
今回の学習は以上です。次回は最後のまとめ、「上部構造評点」と「総合評価」について述べます。これで一応「一般診断」の一通りの学習が終了します。
(つづく)