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第12回 新診断法の解説(2)


 「新診断法」(と補強・改修)の全体的な組立は以下の通りです。


 これらの中で、「誰でもできるわが家の耐震診断」は、従来の俗称「簡易診断」よりも更に簡単な組立となっており、一般ユーザーがやって見るには気楽さが良いと思います。その中で啓発され更に詳しい診断を意識して下されば、この診断法の存在は成功でしょう。 組合員の皆さんも一通り目を通しておいてください。(お客様と話が通じる程度に。)
 さて私達は早速、「一般診断」について学習を始めましょう。


キーポイント1
 耐震補強の必要性の有無を判定するのが狙いで、ここで「要補強」となった建物には更に「補強を前提」とした精密診断を実施するのが原則的な流れです。但し、この「一般診断」の結果に基づき「精密診断」を経ずに直接 「補強設計」に進むことを否定するものではない。ただ、「一般診断」では不確定要素を多く残したままでの「判定」となる為、予め安全率を高めに設定してあるので、'過度の補強'となる可能性があり合理的ではない、とのこと。
 各耐震要素を個別に評価しない(精密ではする⇒暴露調査が前提)為やむを得ないことではある。しかし「(合理的)精密診断」の名のもとに、補強対象部位以外の範囲まで暴露調査(要復旧費用)を実施すれば、(過度の補強ではなく、過度の費用を強いることになりはしないだろうか? との疑問を禁じえないのだが、これは私一人だけだろうか。)

キーポイント2
 診断対象建物の構法により、方法1と方法2の2通りの診断手法に分かれる。(精密診断−1も同様。)
 方法1は壁を主な耐震要素としている建物、つまり今まで我々が扱ってきた「在来軸組構法」に加えて「枠組壁工法(ツーバイフォー)」が念頭に置かれている。 壁の強さと周辺の拘束度合いで評価する。
 方法2 は主に垂壁と太い柱が組合わされて水平力に抵抗する、いわゆる「伝統的構法」のケースである。垂壁のせん断変形と柱自体の曲げ変形から、その耐震能力を評価する。
 これらはいずれも、混構造や3階建てまでの摘要範囲となっていて、非木造部を除く各階各方向が診断対象である。尚、診断レベルは基準法レベル、つまり品確法の様な耐震等級的な位置づけはないということです。

キーポイント3
 評価の仕方は基礎の種類・状況により、これを上部構造の評点に反映させるものの、全体構成は、「上部構造」と「地盤・基礎」に分け、「上部構造」にだけ評点を与え、「地盤・基礎」については問題点の指摘に留める。
 これは精密診断でも基本的に同じ。ただ精密では'問題点の指摘部分'で水平構面、接合部、柱の折損、屋根葺き材落下等上部構造での問題点表現が加わる。
 評点化の方法は、見直した新しい建物重量を基に、床面積を基本とし、地震地域係数、軟弱地盤、多雪地域、建物規模、混構造等に対する割増し係数を加味して、これに対して要求される「必要な耐力Qr」を算出し、次に「保有する建物の耐力Pd」を求め、PdがQr以上かどうかを見ます。尚このPd算出に当たっては基礎、壁周囲接合の状況を反映、更に床剛性をからませた配置バランス、劣化等の低減係数を乗じて求める。

(つづく)