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第8回 床組等(必要・存在床倍率)(4)


 まず耐力壁線に囲まれた各層におけるある部分の地震層せん断力QEi(KN)は、耐力壁線間距離l、奥行きLとすると、
QEi=α・1.96・CEi'・l・L/100 で表されます。
 ここで、αは今まで学んできた係数(第6回参照)、1.96は基準強度(KN/M)つまり倍率1で壁長1Mの壁の基準能力を指します。[この数字は以前は130 Kg/Mであり、それが200(0.2 t/M)に統一され、国際単位への移行に合わせ≒9.8を乗じて9.8×200(0.2)=1960 N/M(1.96KN/M)となったものです。そしてCEi'は先月号で求めた単位面積当たりの所要壁量(cm/u)です。]  この状態でディメンション(単位)合わせを考えてみましょう。

 左辺QEi(KN)=右辺α(無名数:単位無し)・1.96(KN/M)・CEi'(cm/u)・l(m)・L(m)とすれば右辺に残る単位は(KN・cm/M)となり、左辺と一致しません。つまりcm/mを整理して1.0(単位無し)にする必要があります。この為分母に100を入れてcm/m= cm/100cm とし、cmを消去して結果的に1/100が残ります。このようにして右辺の式を100で割ることになる訳です。
 しかし先月号で述べたのは100ではなく200でした。この200が200kgとは違いますヨ。と言ったのですね。上述した1/100が1/200となる訳は以下のようです。

 先に述べたQEi(KN)は地震により‘ある範囲に発生するせん断力'です。つまり耐力壁線間距離l、奥行きLに囲まれた範囲の荷重に対して発生する水平力です。この水平力(せん断力)をその両側の耐力壁線(2つの耐力壁線)で分担しますので1つの耐力壁線が負担する水平力は全水平力(QEiのこと)の半分つまり1/2という訳です。したがって1/(100×2)ということで結果として1/200になるのです。 ようやく分母の200の根拠が導き出せました。(ホッ…^O^)
 しかし常に両側に耐力壁が存在するとは限りません。3月号図、1階の壁(4)の様に耐力壁とならない耐力壁線があることもしばしばです。壁(3)1枚で全水平力を分担しなければならない筈です。2で割るのはおかしいのです。実はこの問題を解決する為にαがあると考えて下さい。 つまり両側に耐力壁があることを前提に基準化しこのケースを標準の1.0に定め、この例のような場合には1/2に設定したものを逆にαを2倍して大元の1/100を実現する。 また耐力壁線の中間に上階の耐力壁が無く直上の床しか負担していない場合にはαを1/2倍(0.5)しようという訳で、それぞれのケースによりαを定めたのです。 (ついでにαの持つ意味まで知ってしまいました。…笑。)