第7回 床組等(必要・存在床倍率)(3)
まず耐震等級Uだけに絞って話を進めましょう。
CEとは、'当該階の当該方向における'「(単位面積当たりの)必要壁量を200で除した値」ですから、まず始めに「必要壁量」を知らねば先へ進みません。なので冒頭で「耐震等級Uに絞る」とことわったのです。耐震等級Uの場合の必要壁量は下表の通り。
ここに出てくる、'令第43条第1項、表(2)の建物'とはつまり「軽い屋根」の建物。同様に表(1)又は(3)の建物は「重い屋根」の建物を指しています。又「Z」とは法施行令第88条に規程する地震地域係数とあるが、88条を開いても出てこない。このZは、88条により'その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況その他地震の性状に応じて1.0から0.7までの範囲内において国土交通大臣がが定める数値。'なので、その具体的内容は告示1793号で定められています。 この内容は全国の都道府県・市・郡ごとに決められていますので各自で確認してください。
例として「重い屋根、1階床面積63.76u、2階床面積41.41u、一般地域、地震地域係数1.0」の場合を想定して下図のような壁線間距離 l=4.55m、奥行きL=5.46mの時の2階建の1階床の'必要床倍率'を求めてみましょう。表より単位面積当りの必要壁量は、58K1Zです。ここでZ=1.0、K1=0.4+0.6Rf=0.4+0.6×(41.41/63.76)≒0.79 ですから58×0.79×1.0=45.82p/uが必要壁量です。この数値を200で除せば求めるCEとなる。ではこの200とは一体何の意味を持つ数値なのだろうか?これは倍率1.0の壁(長さ1.0m)が負担出来る水平力200s(1.96KN)を指しているのではなく、単位合わせの数値なのです。スペースの関係上理由は次号に回しましょう。
いずれにせよ、α(前回の第6回参照)が決定し、CE(=45.82/200=0.299)が解れば、これらに壁線間距離l=4.55mを掛けて、ΔQN=α×0.299×4.55=1.04×αという「必要床倍率」が定まる訳です。前回の図中 C 床ならα=2.0ですからこの床 C に要求される必要床倍率ΔQNは(L3=4.55mとして)、2.0×1.04≒2.09を得ることになります。
この必要床倍率2.09以上の存在床倍率(現場に設置される床仕様)が求められる、という訳です。(次回に続く)
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