木耐協/日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 電話での耐震診断申込は0120-224-293


第13回 自分自身で設計された家の耐震性を強化(1/2)

宮城県桃生郡

 桃生郡は、仙台市から直線で東へ約40q、石巻市の手前に位置しています。JR仙石線の快速で仙台から約1時間ですが、途中には日本三景の一つとして知られる松島海岸があります。また近くには航空自衛隊の松島基地が置かれており、自衛隊の町でもあります。

陸前海岸の自衛隊の町

 三陸といえば松島に代表されるようにリアス式海岸のイメージが強いのですが、今回の依頼者様邸の一帯には広々とした水田が広がっています。依頼者様邸の近くを流れる定川を越えれば、すぐに石巻市です。また少し南に下れば、海岸線に出るという位置関係です。
 依頼者様邸の周囲は今では完全に住宅街になっていますが、おそらく近年までは定川流域に開けた田園地帯だったのではないでしょうか。

 依頼者様がこの家を建てられのは、昭和59年のことです。敷地は64坪あり、1階と2階の延べ坪数は34坪弱、庭先にお子様のために8坪の離れがあります。

被害は比較的軽かったというけれど

 2003年の夏、この地方を襲った宮城県北部地震(7月26日午前7時13分、M6.3)を覚えていらっしゃる方もおいででしょう。幸い震源地は依頼者様邸より少し北側だったために近隣にも倒壊などの大被害は出なかったとのことですが、それでも震度6弱が記録されました。
 また倒壊こそしなかったものの、家の内部は惨憺たるものだったそうです。大型の家具類は全部転倒し、とくに積み重ねていた家具は上段のものがことごとく転落しました。天井に突き当てる突っ張り棒式の転倒防止金物は、取付け方が悪かったのか、あまり効果がなかったといいます。
 コンクリートの基礎も東南隅部分が大きく損壊してしまったほか、建物本体にも歪みが出ており、その後遺症でふすまなどの建て付けも悪くなっているとのことでした。

自分で設計した自慢の家でしたが

 この地震の直後、依頼者様は初めて家の耐震性を考えるようになりました。もともとこの家は、依頼者様がご自身で設計されたもので、大工さんにいろいろ注文をつけて建ててもらったそうですが、その時に「こんなに窓が多い家は建てたことがない」と言われたそうです。1階の南面には3尺幅の壁が両端に1か所ずつありません。全長5間の間口に対して、2割の壁しかないのです。さらに南北方向も、家の南半分には内壁が全然ありません。
 やはり大工さんが指摘したように、この家は地震に弱い家なのかも知れないと思い、依頼者様は専門家に一度しっかり見てもらうことにしました。
 地震の後、町や県でも耐震診断が呼びかけられましたが、あまり利用者は多くなかったようでした。依頼者様は、2003年9月頃に配布された告知チラシを見て、木耐協の耐震診断を利用することにしました。


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