【事務局】大学卒業後サラリーマンをされていたそうですが、何故、お父様の経営する有限会社吉澤工務店を継ぐ気になったのですか?
【吉澤社長】サラリーマンといっても4年ほどですが土木関係の現場監督をしていたんです。昼は現場に出て指揮をとり、夕方事務所に戻ってからは夜中まで図面を描くような毎日でした。現場で職人と一緒に働いているうちに、自分の体質に合うのは監督ではなく職人ではないだろうか、と思うようになりました。一つ一つ積み上げて成果が目に見える職人の世界は、何より楽しいだろうと感じたのです。
【事務局】それで実家に戻り、お父様の手伝いを始めたのですね?
【吉澤社長】そうです。それでも10年間は技術や営業を学ぶ、いわゆる修行期間で、その後7年前に父の後を継いで社長に就任しました。現在は、営業・施工・経営の全てを1人で行っています。平日の昼間は職人として動き、夜は既に工事を進めているお客様と打合せ、日曜日は新規のお客様との打合せの時間として日々目まぐるしく、ほとんど休みなしで動き回っております。
【事務局】1人で何役もこなすのですから、本当にお忙しいと思います。少しずつでも人を入れて、経営して行こうとは思われないのですか?
【吉澤社長】よく人から、1人で仕事をせず従業員を雇ったほうが効率的ではないかと言われます。しかし私の所は、私が直接お客様と打ち合わせをし、実際に施工も私がするので、話のズレが全くと言っていいほど生じません。ですから「打ち合わせと違う!」といった施工後のクレームなども無く、お客様からの信頼も厚いように感じています。全ての施工と管理を自分が行えば、予算との乖離も少なく、経営的にも安定しますし、お客様のイメージ通りに仕上げていますので、かえって効率的なのではないかと思っています。
【事務局】確かにその通りで、お客様から見れば、究極のワンストップリフォーム事業者と言えますね。営業マンとの間での「言った・言わない」のクレームはいまだに起こりがちですし、他にも実際の施工技術者に直接伝えられるメリットは沢山あります。昔の大工さんとはそういう存在だったのですからね。お客様の信頼度が増すにつれてどんどん忙しくなっていると思いますが、体は1つですから仕事が重なったときなどは如何するのですか?
【吉澤社長】はい。申し訳ないとは思うのですが、実際のところ、お客様には常に待っていただく状態が続いています。3ヶ月くらいは当たり前で、長いときは半年以上もお待たせすることもあります。
【事務局】せっかくリフォームを希望されているお客様がいらっしゃっても、待たせてしまうことでお客様の気持ちが変わってしまうようなこともありませんか?
【吉澤社長】お待たせするといっても、放っておくわけではないのです。こちらからマメにご連絡をしたり、顔だけは出したりするようにしているので、お客様の気持ちが変わってしまったということは1度もありません。逆に、お待たせしている間にショールームなどで夢を膨らませたり、ご家族でプランを何度も練ったりしますので、すぐに着工しないメリットも多々あります。普通のリフォーム会社は出来るだけ早く着工しようとするでしょうが、そうすると、工事の途中での変更も多くなると思いますし、結果的に工期も長くなり非効率な仕事を強いられる事になるのではないでしょうか。